2022.10.17
役割が違うだけ。同じ地球の石 身に着けるのか墨をする道具なのかの違い。どちらも大切なものは受け継がれていきます。硯も美術品でもありますし、メンテナンスしながら永遠に使えるのです。観賞用の硯もあるぐらいですから。
地球の大地からとった石は地球の歴史を感じます。いろんな模様がはいっていたり、不思議な柄が出てることも多々あります。石がどんな気候変動を体験してきたのかロマンを感じますね。
その土地ごとに模様がちがい色も違う石を楽しみながら味わいながら使うのも硯の楽しみ方です。
これは生徒さんが購入した日本の硯。山梨の雨畑硯です。宝研堂の作。お嬢様にも譲れるため少しよいものを買われていました。
みなさんの蔵や押し入れにも誰かが使っていた硯が眠ってたりするかも。
硯に寄せる想いも受け継がれていく 素敵ですよね。 硯はいいものを買ってと生徒さんに言うのは石は永遠であり受け継いでいくからです。もし、家の人が受け継がなくても使う人が受けつぐこともありますから。
これは知らない書道家の先生から受け継いだ硯です。他にも4点いただきました。同じ市内の先生で、亡くなられたあと娘さんが少し譲り受け、残りの硯はめぐりめぐって私のところにきていただきました。こんなこともあるんです。私が亡くなったらまた誰かの元に。そうして活かされていく。
有限である地球資源は人間が取りつづけてたらなくなるのは当然だし、環境破壊でなくなることもあります。石だけじゃなくて筆も紙も同じです。
だから、いまあるお道具を大切にすること。
次に使う人のためにも。
これについては別の機会に記事にしようと思います。石にランクつけるのは申し訳ないと思うのですが、書道に適したランクという意味での格付けです。どんな石も唯一無二です
2022.10.17 書家/円相アーティスト 狩野舟紅